和文日記2026
☆ ソクラテスは著作を残さず、対話と質問によって人々の思い込みを暴いた。彼は自分の無知を認識することを知恵と考え、徳と知識を結びつけ、富や名声より魂をよくすることを重視した。紀元前399年に若者を堕落させたことや不敬罪で死刑となったが、自分の原則を曲げず刑を受け入れた。彼の最大の遺産は「吟味された人生」を生きる姿勢である。 0909 マイケル・ホスキンの本書は、先史時代の天空観察から19世紀半ばにおける天体物理学の誕生まで、西洋天文学がどのように発展したかをたどっている。 先史時代の人々は、太陽・月・星の規則的な運行を観察し、季節や暦、宗教儀礼と結びつけた。 バビロニア人は長期にわたる精密な観測記録を蓄積し、惑星運動を算術的に予測した。 一方、古代ギリシャ人は宇宙を幾何学的な体系として説明しようとした。 この二つの伝統はプトレマイオスの『アルマゲスト』に結実し、精巧な天動説を形成した。 古代ギリシャの天文学はイスラム世界の学者たちによって保存・改良され、やがて中世ヨーロッパへ伝えられた。 その知的遺産を受け継いだコペルニクスは、地球が太陽の周囲を回転する地動説を唱えた。 ケプラーは、惑星が円ではなく楕円軌道を描くことを明らかにし、天文学を単なる幾何学から、力と運動を扱う動力学へと変えた。 ガリレオによる望遠鏡観測は、月面の凹凸、木星の衛星、金星の満ち欠けなどを明らかにし、従来の宇宙観を揺るがした。 その後ニュートンは、地上の物体と天体の運動を万有引力という一つの法則で統一した。18世紀から19世紀にかけて、天文学者はこの法則を惑星や彗星の運動に応用し、さらに恒星の距離・分布・性質を調べ始めた。 本書の中心的な主張は、天文学の進歩が一人の天才による突然の革命ではなく、何世代にもわたる観測、計算、理論の漸進的な蓄積によって実現したということである。 人類の宇宙観は、神話的で地球中心的な体系から、観測と数学に基づく広大な宇宙像へと変貌したのである。 0908 『The Sun: A Very Short Introduction』 私たちに最も近い恒星である太陽がどのように生まれどのような構造を持ちどのようにエネルギーを生み出し将来どのように変化していくのかを解説した本である。 太陽の中心部では、水素がヘリウムへ変わる核融合が起こり、そのエネルギーが最終的に光や熱として宇...